中世ヨーロッパの生活

時代や地域を越えて共通する人間の性とは

ファンタジー

小説投稿サイトを使ってみたよ

はじめに 突然ですが、一週間ほど前から小説投稿サイトを使っています。「小説家になろう」です。様々な小説投稿サイトのなかで最も登録ユーザ数が多く、運営歴も長いようです。 ただユーザ数が多いということは、簡単にサイトのデザイン刷新もできないとい…

失われた荒野を求めて - ル=グウィン『いまファンタジーにできること』

はじめに これまでファンタジージャンルの小説について、様々なことを語ってきました。例えば、ファンタジー小説について語る1 愛好家が少ないのはなぜ?では、ファンタジー小説の愛好家が少ない理由を考えました。また、ファンタジーが逃避文学ではない理…

こんな冒険小説を読みたかった!トンケ・ドラフト『王への手紙』

はじめに ファンタジー、そして冒険好きの皆さん。朗報です!世に貴重なファンタジー文学を探して三千里、これは!!と思う小説に最近出会いました。岩波少年文庫から出版されている、トンケ・ドラフトの『王への手紙』です。 岩波少年文庫!子供向けだと舐…

ロード・ダンセイニ『エルフランドの王女』の考察

はじめに ロード・ダンセイニの『エルフランドの王女』と出会えたのは本当に幸運だった。 2021年7月現在、『エルフランドの王女』は絶版になっている。ところがある日、行きつけの本屋へ行くと、新品の『エルフランドの王女』が陳列されていた。それが陳列さ…

ファンタジーが逃避文学ではない理由

はじめに 世の中における一定数の人はこう信じています――「ファンタジーは逃避文学である」。ファンタジー文学の祖と言われるJ.R.R.トールキンも、ファンタジー小説を世に出したとき、世間から自身の作品がそのように捉えられ、無下に扱われることを憂慮して…

日本人作家によるファンタジー小説に添えられる英語題名はなに?

はじめに 最近おかしなことに気づきました。本屋へ行くと、さまざまな小説があります。そのなかの、外国語から翻訳された小説に注目してみましょう。翻訳本の場合、日本語に訳された題名の横に、ときに原題も添えてあるのではないでしょうか。 例えば角川文…

ファンタジー小説について語る3 おすすめ本

はじめに 前回の記事では、ファンタジー好き界隈で有名であると思われる本を7冊紹介しました。しかし「ファンタジー」ジャンルの枠として売られていなくても、ファンタジー好きを喜ばせてくれる要素――非日常の体験と冒険――がある小説は存在ます(そもそもフ…

ファンタジー小説について語る2 おすすめ本

はじめに 前回の記事では、ファンタジー小説に愛好家が少ない理由を考察しました。 第2回目の今回は、ファンタジー小説に興味があるという方向けに、ファンタジー好き界隈で有名であると思われる本を7冊紹介します。ぜひ自分に合う本を探してみてください。 …

ファンタジー小説について語る1 愛好家が少ないのはなぜ?

はじめに 先日、日本神話を基にしたファンタジー小説『空色勾玉』などの著作で知られる、荻原規子のエッセイ『もうひとつの空の飛び方 『枕草子』から『ナルニア国』まで』を読みました。2時間ほどで読める気軽な本で、ファンタジー好きなら頷ける内容ばかり…

西洋中世期における言葉と文字に宿る霊性

はじめに 科学と魔法の対立にて、科学革命が起こる前と後で人びとの世界に対する認知ベースが変わったことをお話しました。前時代では世界は超自然的な力(≒魔法)によって支配されていると考えられていましたが、後時代からは数字(≒科学)によって支配され…

西の方角にある妖精の国

はじめに イギリスにおける魔法の歴史にて、イギリスとアイルランドには、ケルト人やゲルマン人による古くからの信仰文化が残っていることを紹介しました。 ケルト人は、ブリテン諸島(現イギリスとアイルランドの島々)から西の方角、つまり海の先に妖精の…

『指輪物語』でフロドが灰色港から旅立つ理由

はじめに ハリーがニワトコの杖を捨てる理由で、ファンタジー冒険物語の定型プロットは、「行きて帰りし物語」であると説明しました。それは以下の4段階を踏むプロットです。 1. 主人公が超自然的な力を得る 2. 1の力をきっかけに、日常世界から異界へと旅立…

『ハリー・ポッター』でハリーがニワトコの杖を捨てる理由

はじめに 西洋における森の歴史で、むかし人は自分の暮らす共同体(村・町)の外を「異界」ととらえていたとお話しました。村を囲う柵を一歩越えれば、そこは神々・精霊・悪霊の住まう世界だったのです。 現代では「異界」は消えてしまいました。超自然的な…

一角獣(ユニコーン)の性質

はじめに 私がプロフィール画像として使用しているのは「貴婦人と一角獣」と呼ばれる6枚のタペストリー連作の1枚です。フランスのとある城で見つかったこれらのタペストリーは、作者不明で、作成されたのは1500年ごろと推定されています。 ちなみにタペスト…

まことの名を知らなければ魔法を使えない

はじめに 以前、文明と文化の違いで、civilization(文明)の語源をたどることで、文明とは何を意味するのか考察しました。このような考察をできることが、語源を知る醍醐味です。 さて最近、新しい単語の語源を知り、思うところがありました。すなわち、「…

イギリスにおける魔法の歴史

はじめに ファンタジーとおとぎ話の違いで説明した通り、ファンタジー文学発祥の地はイギリスです。さらにいえば、「小説」という娯楽自体、イギリスで生まれました。ファンタジーとは、「魔法がでてくる空想の物語」です。 ファンタジージャンルの小説が生…

西洋における竜と東洋における龍の違い

はじめに ファンタジー物語といえば、竜ですね。では、竜と龍の違はなんでしょう? 竜とは、英語のDragonを和訳した言葉です。つまりドラゴンです。対して龍とは、中国のトーテム(信仰対象の動物)としての龍です。「龍」を簡単にした字が「竜」でもありま…

ファンタジーとおとぎ話の違い

はじめに おそらくファンタジーという物語ジャンルが好きな人は、ハリー・ポッターと共に成長してきた人が多いのではないでしょうか。わたしもそのうちの1人なのですが、つい数年前までファンタジーとおとぎ話の違いを知りませんでした。どちらの物語にも魔…