中世ヨーロッパの生活

時代や地域を越えて共通する人間の性とは

神話

神話と宗教の機能を考える

はじめに 神話と宗教の機能については、以前から考えていたテーマであり、壮大すぎるので考察の余地がたくさんあります。しかし考えはじめて1年は経ったかと思い、このままでは今まで考えてきたことを忘れそうなので、現段階での考えをまとめておこうと思い…

なぜ魔法を使うのは女性なのか

はじめに 科学と魔法の対立で説明した通り、魔法とは科学革命が起こる前に人びとが信じていた超自然的な力のことです。 世界の歴史を振り返ると魔法は、言い換えると超自然的な力は、男性より女性と密接に結びついてきました。例えば古代ギリシアにおけるデ…

大地の象徴としての蛇 

はじめに キリスト教における蛇といえば、罪と悪の象徴です。 神が創造した最初の人間アダムと、その妻イヴは、エデンと呼ばれる楽園で暮らしていました。神は、「楽園にあるどの果実でも食べていいが、ただ一つ、この木の果実だけは食べてはいけない」と二…

西の方角にある妖精の国

はじめに イギリスにおける魔法の歴史にて、イギリスとアイルランドには、ケルト人やゲルマン人による古くからの信仰文化が残っていることを紹介しました。 ケルト人は、ブリテン諸島(現イギリスとアイルランドの島々)から西の方角、つまり海の先に妖精の…

異界への入口

はじめに 西洋における森の歴史で西洋人が昔、森を「異界」だと捉えていたことを説明しました。異界とは、人間が住む世界とは別の世界、神々や精霊や悪霊が住む世界のことです。人びとは基本的に、異界を恐れ、出来る限り近づかないようにしていました。 し…

西洋における樹木信仰のなごり

はじめに イギリスにおける魔法の歴史で、ケルト人とゲルマン人が樹木を神聖視していたことを説明しました。とくにゲルマン神話では、世界樹ユグラドシルというトネリコの巨木が神話の根幹となっています。 世界樹ユグラドシル 木を神聖視する慣習は、ケルト…

騎士は湖で美女に出会う

はじめに 西洋の騎士道物語において、主人公は森を冒険すれば必ず、湖(泉)で恋人となる女性に出会います。そこで出会う女性は、決まって美しく、キリスト教から見て「異教」的な存在です。言い換えると、水辺で出会う美女は、妖精などの超自然的な存在でし…

西洋になぜキリスト教が浸透したのか

はじめに 西洋における森の歴史で、森深い地域で最初に生まれる宗教は多神教であると述べました。たとえば、まだ西洋が森深かったころの民族、ケルト人は木々に宿る精霊や妖精を信じていましたし、日本人も古くから、あらゆる自然に神が宿ると信じてきました…

文明の象徴としての火

はじめに 西洋における森の歴史で、人の住む村は文明・人工の世界、対して森は原始・自然の世界だと紹介しました。文明と自然の対立は、火と森という象徴の対立に置き換えられます。火とは不思議なもので、「自然」から生じる現象であるにもかかわらず、人を…

西洋における森の歴史

はじめに イギリスにおける魔法の歴史で、ケルト人が木々やそこに宿る精霊、妖精を信じていたとお話しました。これはとても自然な話です。日本人も古くから、あらゆる自然に神が宿ると信じてきました。世界各地どこでも、森深い地域で最初に生まれる信仰は多…

イギリスにおける魔法の歴史

はじめに ファンタジーとおとぎ話の違いで説明した通り、ファンタジー文学発祥の地はイギリスです。さらにいえば、「小説」という娯楽自体、イギリスで生まれました。ファンタジーとは、「魔法がでてくる空想の物語」です。 ファンタジージャンルの小説が生…

西洋における竜と東洋における龍の違い

はじめに ファンタジー物語といえば、竜ですね。では、竜と龍の違はなんでしょう? 竜とは、英語のDragonを和訳した言葉です。つまりドラゴンです。対して龍とは、中国のトーテム(信仰対象の動物)としての龍です。「龍」を簡単にした字が「竜」でもありま…

科学と魔法の対立

はじめに カズオ・イシグロ『忘れられた巨人』感想で近代化以前の人びとと、現代人の思考の違いについて触れました。両者の違いは、世の中の事象の原因を、超自然的な存在に求めるか、科学に求めるかです。 今回は名付けて、科学と魔法の対立です。人びとが…

男を惑わす「美女」セイレーン

はじめに 先日、同僚と訪れたスタバに、美しいセイレーンが描かれたタンブラーが売っていました。調べてみると、ちょうどアニバーサリーの日で、限定グッズが売られていたんですね。素敵なセイレーン!買いたい衝動を必死に抑えて拝むにとどめました…。 とこ…